まえがき
こんにちは。管理人のkazyと申します。
今回、追加で"kazy's susmania"という少々マニアックなブログを立ち上げました。
立ち上げに至った動機は幾つかあるんですけど…。大きくは2つかな。
1.サスペンションの内部構造まで説明しているサイトがない
検索で「サスペンションとは!」って入れても4輪車のサスペンション形式の概略や一般的な内容ばかりでサスペンション(サス)に於ける油圧機器の内部構造とか、少しマニアックな話題を扱っているサイトがほとんど見当たらない。
2.元足回りサスペンション担当技術者としてマニアックな情報を発信してみたい
管理人はちょっと前までサスペンション担当技術者として自分で乗ってサスペンションの基本仕様を決めてました。
ただ乗る方の技量はあまり高くないので、プロの方のコメントを聞きながら、自身の体感に置きかえて、この場合は圧側のあの領域を少し上げてみようとか、反力特性と減衰力特性のトライ&エラーを繰り返しながらサス仕様を煮詰めてました。
そんな自身の経験の中で蓄えた知見をちょっとはお伝え出来ればと思い立った次第。
どういう風にまとめてご紹介すれば良いかと、まだ色々思案中ではありますが、初級・中級・上級と分けて分かり易くご紹介出来ればと思っています。
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一般論的な”サスペンションとは!”
まずは”サスペンションとは”なんぞやというお話からスタートしてみますかね。
1.サスペンションとは!
車体とタイヤ(ホイール含む)の間にある懸架装置を指し、タイヤ・ホイールを含めて足回りと呼ぶ場合もあります。
乗用車ではサスペンション形式としてマクファーソン・ストラット式が一般的で高級車ではダブル・ウィッシュボーン式、マルチリンク式などを採用しています。
管理人がこれからご紹介しようとしているのは、このような車体諸元としてのサスペンション形式ではなく、そのサスペンションの中でも後からグレードアップが可能なショックアブソーバーとかクッションとか呼ばれている部分なんです。
この部分の解説は後ほどゆっくりと書いてみたいと思いますのでお楽しみに!
さてそんなサスペンションですが、どんな役割があるのか簡単にご紹介して置きます。
2.サスペンションの役割と求めるられる性能とは
一般的には、大きく分けて次の2つです。
1).緩衝器としての役割
車体とタイヤ(ホイール含む)の間で路面からの衝撃や振動を吸収する緩衝装置としての役割
こちらはごく当たり前に求められる性能であり、特に高級車では乗り心地が重要視される性能になります。
2).操安性能を決める姿勢制御の役割
操縦安定性(操安性能)に影響を与える動的姿勢制御装置としての役割
スポーツ指向を求めたクルマでは重要な性能になり、この性能を求めるが故にセッティングを行う事になります。
特にレース用ではこの性能を極限まで追求するため、乗り心地という性能は犠牲になる傾向にあります。
3).求められる性能を追求する方法
車体の基本諸元としてのサスペンション形式はクルマの設計段階で用途に適した形式を選択します。
そして、このサスペンション形式は一度決めると、車体レイアウトに影響を与える事が多いのでよほどの事がない限り、安易に変更出来ません。
なので後はそのサスペンション形式の性能を十二分に発揮出来る様に反力特性と減衰力特性をクッション性能としてトライ&エラーを繰り返しながら煮詰めることになります。
従って、サスペンションの有名ブランドやショップオリジナルと呼ばれる後付のサスペンションキットは量産装着仕様から上記の反力特性と減衰力特性を変更したものとなります。
量産装着仕様がある程度コスト優先にならざるを得ないのに対して、上記の様なサスペンションキットでは性能を追求するため内部構造等もより複雑でコストより性能を追求したものになります。
今現在で考えているブログとして書きたい内容
最初からいきなり難しい話をしてもチンプンカンプンでしょうし、反力とはなんぞやから始めて、油圧機器の初歩をじっくりご紹介しながらが良いかなぁと思っています。
管理人もそんな開発現場を離れて久しいので、最近の動向も探りながら、再度一から勉強するつもりで出来るだけ分かり易く書いてみたいと考えています。
実際に何処かで専門的に勉強した訳でもありませんし、実務経験の中から得られた知見だけなので、ちょっと偏った見方をする場合もあるかも知れませんが、そこら辺りはご容赦願います。
そんなところも含めて、初級編からじっくり話を進めてゆきたいと考えています。
kazySUS